本を探す
 誰も書かなかった 世界経済の真実 地球経済は再び斬り刻まれる

ネット書店で購入する

購入
ビジネス・自己啓発・経済

誰も書かなかった 世界経済の真実 地球経済は再び斬り刻まれる

著者浜 矩子

発売日2012年8月27日

ISBN978-4-7762-0738-2

価格952円(税別)

アスコムからの内容紹介

TPP問題、FTAやEPA、通商交渉と貿易自由化、
そして世界大恐慌......
「通商」を巡る壮大な歴史ドラマから読み解く、
グローバル経済の現在と未来とは?

世界経済の正体を、
浜矩子が「通商」で読み解く

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
はじめに これは、「通商」と「通貨」を巡る地球サイズの攻防である
第1章 2012年 TPP・FTA・EPA――世界は再び斬り刻まれる
第2章 1995年 哀れWTO――最も今的なのに最も今から遠い存在
第3章 1948年 大いなる代役、GATT――その時、通商はどう動いたのか
第4章 1930年代――分断から戦火へ
第5章 再び2012年へ
おわりに 我々が立っているのは、緊迫の分岐点である

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
本書では、「通商」というテーマを軸に
グローバル経済の今とこれからを考えようとしている。
そのために、通商を巡るこれまでの歴史を振りかえり、
その中から今日の我々が明日に向かって
どのようなメッセージを読み取るべきかを
吟味しようと試みている。
したがって、筆者としては本のタイトルにおいても
通商の二文字が前面に出るのが当然だと考えた。

ところが、出版社としては
それではダメなのだそうである。
通商という言葉は読者に馴染みが薄い。
わかりにくい。
この二文字ばかりが表紙に踊っていると、
本が売れにくい。売りにくい。
そういうことだそうである。

なぜ、通商は人々に馴染みが薄いのか。
いつからそうなったのか。
ちなみに、通商が取っ付きにくい一方で、
「通貨」ならいくらでもタイトルになるのだという。
これがまた、実に面白い。
通商は言い換えれば貿易だ。
つまりは、基本的にモノの世界の話である。
それに対して、通貨の世界はカネの世界だ。
モノの世界よりも、カネの世界の方が
人々にとって身近になっている。
つまりは、そういうことなのだろうか。

日本はモノづくり大国だという。
モノの輸出によって、今日までの成長物語が
主導されてきたのだと多くの人々が考えている。
今もその物語が続いていると思われる方々も極めて多い。
そうなのであれば、モノと日本は
表裏一体だということになるはずだ。

それなのに、モノの取り引きを意味する通商という言葉よりも、
カネのやり取りに関わる「通貨」という言葉の方が、
今や人々の関心を強く引き寄せるらしい。
ひょっとすると、この問題自体が
本書のテーマの核心部分に直結しているのかもしれない。

著者プロフィール

浜 矩子 (はま・のりこ)

同志社大学大学院ビジネス研究科教授。
1952年生まれ。一橋大学経済学部卒業。
1975年、三菱総合研究所入社。
ロンドン駐在員事務所所長、同研究所主席研究員を経て、2002年より現職。
専攻はマクロ経済分析、国際経済。
国内外の多くのメディアにも登場し、
その広範な視野、分析力、明快な語り口でファンが多い。
主な著書に、『グローバル恐慌』(岩波書店)、『ユーロが世界経済を消滅させる日』(フォレスト出版)、
『浜 矩子の「新しい経済学」』(角川書店)、『「通貨」を知れば、世界が読める』(PHP研究所)、
『誰が「地球経済」を殺すのか』(実業之日本社)などがある。