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「聖なるあきらめ」が人を成熟させる

著者鈴木 秀子

発売日2015年6月19日

ISBN978-4-7762-0862-4

価格1000円(税別)

アスコムからの内容紹介

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「あきらめる」は実はよい行為です。
「諦める(執着しない)」の他に、
「明らめる(物事をはっきりとさせる)」という意味を持ちます。
そんなあきらめを、私は親しみを込めて「聖なるあきらめ」と呼んでいます。
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自分の夢や希望を叶えるために頑張ることは、もちろん大切です。
でも、頑張り続ければ人は必ず幸せになれるかと問われれば、
イエスとは答えられません。
「頑張る」ことが、じきに「執着」となり、
その「執着」が不幸を招くこともよくあるからです。
頑張りすぎて、疲れ切ってしまったり、
周りとの人間関係が悪くなってしまったりした経験は、
誰でも一度はおありでしょう。

そこで私がおすすめしたいのが、「あきらめる」こと。
もちろん、「単に断念するという意味で、あきらめてください」
と言っているのではありません。

「あきらめる」という言葉は、よい意味を持っているのです。
元々あきらめるには意味が異なる二つの書き方があります。
ひとつは諦める。投げ出すという意味もありますが、
執着しないという意味にもなります。

もうひとつは明らめると書きます。
仏教の世界で誕生した言葉で、
物事を明らかにするという意味を持ちます。

こんな素敵な意味のあきらめをすることで皆が幸せに近づく行為を、
私は親しみを込めて聖なるあきらめと呼んでいます。
ポジティブで建設的で、心が穏やかになるという、
とてもよい意味でのあきらめであるからです。

ひとつ例を出してみましょう。これは私が、大学で教えていた時の話です。
授業中におしゃべりをする学生に、私はイライラしていました。
そこで、まずは明らめることで、自分の力でできないことをはっきりさせました。
それは、その学生におしゃべりをしない態度をすぐに身に付けさせることでした。
なので、これは諦めました。
では、自分の力でできそうなことは、何か?
そもそも静かにさせる目的は、学生全員が授業を集中することです。
だとしたら、おしゃべりする学生だけに注目する必要はないのです。
そこで目を付けたのが、おしゃべりする学生の隣に座っている学生当てること。
実はこれで、解決したのです!

さあ、本書で一緒に聖なるあきらめのレッスンをしていきましょう。

著者プロフィール

鈴木秀子(すずき・ひでこ)

東京大学人文科学研究科博士課程修了。文学博士。

フランス、イタリアに留学。スタンフォード大学で教鞭をとる。
聖心女子大学教授(日本近代文学)を経て、
国際コミュニオン学会名誉会長。
聖心女子大学キリスト教文化研究所研究員・聖心会会員。

長年にわたり、全国および海外で講演活動を行い、
多くの相談を受けてきた。
特に、「聖なるあきらめ」によって自分も周りも幸せにする生き方には、
悩める人たちから多くの喜びの声が届いている。

著書に44万部突破の『9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係』のほか、
『あなたは、あなたのままでいてください。』(アスコム)、
『幸せ革命117のヒント―すべての鍵は自分の中にある』(海竜社)、
『死にゆく者からの言葉』(文藝春秋)、『臨死体験生命の響き』(大和書房)など。