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超訳 人間失格 人はどう生きればいいのか

超訳 人間失格 人はどう生きればいいのか
齋藤 孝
発売日:2020年11月21日
ISBN:978-4-7762-1104-4
価格:1400円(税別)

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アスコムからの内容紹介

不安、恐怖、社会、手放せないものを抱えながら仮面をつけて生きる君へ。
大宰治の歴史的名著を齋藤孝が読み解き、生きるヒントに

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本書では、齋藤孝先生が『人間失格』の世界を「超訳解説」していきます。

超訳解説とは、太宰治や主人公の葉蔵の心情を読み解き、小説には書かれていない部分を想像しやすいように補完していくことです。

太宰や葉蔵が抱える世間への恐れ、生きるうえでの「ぎこちなさ」。
SNSの普及によって、新たな世間、「ニュー世間」ともいうようなものが形成された現代は、この感覚を誰もがリアルに共有できるはず。
その普遍性をクリアにし、いまを生きるヒントにする。
それが「超訳」であり、この本の目的です。

「超訳解説」は自分の内面を探る最高のガイド

本書では、小説「人間失格」を8つのブロックに分けて「超訳解説」します。
たとえば次のように。

・「恥の多い人生を送って来ました。」に秘められた意味
有名なこの一文について、齋藤先生は、「恥」こそが日本人の心情をひも解くキーワードだといいます。恥を知ることは、品性を持っていることであり、道徳心の表れである。多くの人は、恥を知り、世間とのズレを埋めるために何かしらの仮面をつけている。そこで大切なのは、「自分は何の仮面を被っているのだろう」と意識することです。

・居丈高に正論を語る人たちへの対処
葉蔵の周りには、葉蔵の嘘をとがめ、正論を述べる人たちがいます。正直者の皮を被り、責め立てることで自分の立場を強くするような人たち。それらを、有名人のスキャンダルを叩く現代の人たちになぞらえ、主体性や軸を持つことの大切さと方法を伝えます。

・なぜ簡単に死を選ぶのか
葉蔵は、ツネ子という女と、大した理由もなく、鎌倉の海で心中未遂をおこします。この感覚を生と死の「地続き感」とし、「YOASOBI」や「ヨルシカ」などの夜系アーティストに若者たちが心酔する現代の状況と合わせて、ひも解いて行きます。

こうして、世間を恐れて偽りの自分を演じる葉蔵の心を探るうちに、「自分のことが書かれている」と思えてくるでしょう。そんな「共感的読書」体験は、自分の内面を探る最高のガイドにもなります。

齋藤先生から、葉蔵によく似たあなたへ

各ブロックの最後に、「葉蔵とよく似たあなたへ」として、齋藤先生からの手紙を用意しました。
そこには、葉蔵と同じ苦しみを抱える「あなた」への、生き方のヒントが書かれています。

本書を読めば、『人間失格』のストーリーと意味を理解し、自分ごとに置き換え、解決策までも得ることができる。これが「超訳」の力です!

著者プロフィール

齋藤 孝

明治大学文学部教授。
1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。
東京大学大学院教育学研究科博士課程等を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。
代表作のひとつである『声に出して読みたい日本語』(草思社)は毎日出版文化賞特別賞を受賞し、シリーズ260万部のベストセラーに。
『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)では、第14回新潮学芸賞を受賞した。他にも『読書する人だけがたどり着ける場所』『大人の語彙力ノート』(SBクリエイティブ)、『読書力』『コミュニケーション力』(岩波新書)、『現代語訳 学問のすすめ』(ちくま新書)、『やばいことわざ』『日本人のすごい名言』(アスコム)、『強くしなやかなこころを育てる!こども孫子の兵法』(日本図書センター)など、著書累計出版部数は1000万部を超える。NHK Eテレ「にほんごであそぼ」総合指導。

目次

第一章
「第一の手記」より

1「道化の仮面」
漫画「誰もが仮面の下に、恐怖や不安を隠している」

現代人も悩む「隣人と何を話していいかわからない」
「道化」で人間とつながり、恐怖心を隠す
自分らしく生きるための人生力「二者選一の力」とは?
尊敬される恐怖への答えが「お茶目」
自分が閉じこもっているのではなく、周りが自分に殻を閉じている、という感覚


第二章
「第二の手記」より

2 「級友・竹一に見せた素顔」
漫画「人を縛り、未来をつなげもする『予言の刻印』」

「ゆがみ」と「おかしさ」が同居する、太宰治の女性観
ゴッホの自画像を鍵とするこまやかなしかけ
現代の刻印をするのは神ではなく人

3「酒、煙草、淫売婦」
漫画「商売女に抱かれて、つかの間の安らぎを得た代償とは」

人間恐怖を忘れさせてくれるもの
正義とされているものに感じる噓臭さ
「この世の中、全部間違っている」と思ったら

4 「ツネ子との出会い、そして死」
漫画「甘くも美しくもない、あっけない死」


「貧乏くさい女」と言われて、動く恋心
生と死の間にあるはずの大きな隔たり
悲惨なしくじりの思い出

第3章
「第三の手記」より

5「故郷からの絶縁」
漫画「『世間』には敗北の態度を取るしかないのか」

「正直者」たちは正論で人を攻撃する
自分自身の頂点に負け続ける喪失感
五歳の子までも自分の存在を否定するのか?
手紙「葉蔵によく似たあなたたちへ」

6 「ヨシ子との出会い、そして結婚」
漫画「この花を盗むのにためらうものか」

「逃げる」という行動パターン
「鈍感力」が心を守る
純粋無垢な処女ヨシ子との出会い

7「無垢の信頼心」
漫画「罪とは関係なく、突然、罰が与えられる」

罪のアント(対義語)は ?
二匹の動物と、凄まじい恐怖
神に問う。信頼は罪なりや

8「人間失格」
漫画「『狂人』の烙印を握るのは、優しげな他人だ」

不幸はすべて罪悪から
モルヒネ
恥知らずの極
人間、失格
精神的な父殺し
東洋の風を感じるラストシーン
漫画「地獄の底から見上げる、小さな青空」