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教育・心理・児童書

発達障害の人が見ている世界

著者岩瀬 利郎

発売日2022年8月31日

ISBN978-4-7762-1218-8

価格1450円(税別)

アスコムからの内容紹介

この本は、これまで1万人以上の発達障害の人たちと向き合ってきた精神科医の著者が、発達障害の特性を持つ人、とりわけADHDとASDの人が"見ている世界"を紹介する一冊です。
発達障害とは、一言で言えば脳機能の特性。状況を読んだり、人の気持ちを推測したりする脳の働きが定型発達の人より弱いことがわかっています。

失礼なことを平気で言ったり、
繰り返し約束を破ったり遅刻したり、
すぐに泣いたり怒ったり、
じっとしていられなかったり...

理解に苦しむその言動も、本人たちが物事をどう受け止め、感じているのか、つまり"見ている世界"を理解し、その対応策を学ぶことで、ともに生きるのが楽になるはずです。

たとえば、「発達障害の人には社交辞令や皮肉が通じない」といいう困りごとの場合、その理由が「脳の特性により、言葉を字義通りに受け取ってしまう」という原因によるものだと知れば、少しは気持ちが落ち着くでしょう。
そして、「発達障害の人と話すときは、極力ストレートな表現を心掛ける」という対処法にも納得がいくはずです。

この本では、大人から子どもまで、そんな身近にある困りごとを32個紹介し、その理由と対応策を紹介しています。

「自分も発達障害かも?」と思う人も、生きづらさの正体を知ることで適切にサポートを受けたり、対応策をとったりしていくことで、困りごとが解決されていくことでしょう。
特性を持つ子どもの親御様も、子育てが少し楽になるはずです。

定型発達の人でも、発達障害の特性に似た傾向を持つ人は、決して少なくありません。
また、発達障害との診断はくだらなくとも、発達障害の特性を持つ"グレーゾーン"の人もいます。
発達障害なのか。
グレーゾーンなのか。
定型発達なのか。

そういった診断的な面だけにこだわらず、さまざまなコミュニケーションの困りごとを解決するツールとしてこの本がお役に立てれば、これほどうれしいことはありません。

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著者プロフィール

岩瀬 利郎 (イワセ トシオ)

精神科医、博士(医学)。東京国際大学医療健康学部准教授/日本医療科学大学兼任教授。埼玉石心会病院精神科部長、武蔵の森病院院長、東京国際大学人間社会学部専任教授、同大学教育研究推進機構専任教授を経て現職。精神科専門医、睡眠専門医、臨床心理士・公認心理師。著書に『心理教科書 公認心理師 要点ブック+一問一答 第2版』、『心理教科書 公認心理師 完全合格テキスト 第2版』(ともに共著、翔泳社)など。メディア出演に、テレビ東京「主治医が見つかる診療所〜寝起きの悪い人と寝起きのいい人の体は何が違うの〜」、 NHK BS プレミアム「偉人たちの健康診断〜徳川家康 老眼知らずの秘密〜」など。

目次

序章 発達障害って、なんだろう

第1章 コミュニケーションの困りごと

・考えがかたくなで感じの悪い受け答えをしてしまう

・人の話を黙って聞いていられず、ソワソワ、ウロウロ、ペチャクチャ

・大事な約束をいつもすっぽかし

・表情、声のトーン、しぐさなどを読み取れない

・衝動的に怒ったり、笑ったり

・集団行動ができない

・空気が読めず、自分の理屈を押し通す

・ちょっとしたことでパニックに

・いつも自分に自信がない

…etc.

第2章 行動の困りごと

・仕事でも家事でも失敗続き、そのほとんどが単純ミス

・手先が不器用で、運動全般が苦手

・行列に並ぶことができない

・せっかちで、いつもせかせか、イライラ

・決まったものしか食べられない

・やるべきことを後回し

・変化を恐れ、臨機応変に対応できない

・大きな音に敏感で、電車に乗ることができない

・お風呂が大嫌い

・片づけれず、汚部屋に住んでしまう人の真実とは?

…etc.

第3章 発達障害の取り柄と強み

・「同一性の保持」を活かしたスペシャリストに

・「多動性・衝動性」からくる行動力が有力な武器になる

・抜群の記憶力は、定型発達の人にはない優位性となる

・「不注意」を裏返せば、発想力という強力な武器に

・裏表がなく、明るく社交的な特性は多くの活躍の場を与えてくれる

・感情に流されない論理的な思考が組織に変革をもたらす

…etc.